「基本的に仕事と家庭以外の人間関係はいらない」(林修)

林修の仕事原論 (青春新書インテリジェンス)

林修林修の仕事原論:壁を破る37の方法』(青春出版社、2014年)より

(※引用は新書版ではなく単行本から) 

 極論ですが、僕は基本的に仕事と家庭以外の人間関係はいらないと思っています。この二つの関係を強固にしていれば、人生はなんとかなるものです。それ以外の人間関係を大事にしている人は、どちらかがおろそかになっているケースが多い。ひどい場合には両方とも断絶状態で、趣味の仲間や学生時代の友達との馴れ合いが単なる逃げ場になっているケースすらあります。

 

 もっと自分の仕事や家族を大事にすべきです。いい加減な仕事をして、当然、成果も上げられず、家では「お父さん、だらしない」と子どもに嫌われる。にもかかわらず、他のコミュニティに毎週キッチリ参加していて心から楽しいかどうか。やはりどこか「逃避」しているのではありませんか?

 

 家庭と仕事の両方に力を注いだうえで、余力で他のコミュニティに精を出すのなら素敵だと思います。独身者であれば友達はいなくてもいいんですが(少なくとも僕はそう思っています)、恋人をつくることにエネルギーを使いましょう(「そうしているのに、できないんだ!」という声が聞こえてきそうですが、それはそれで大切なことなんです。ぜひ、努力を続けてください)。

 

 恋愛は人間の一番大事な部分。もちろんフラれることもあるでしょうが、それでいいんです。フラれてつらい思いをして、自分を見直すことは大事な経験です。むしろそういう経験を積み重ねないと人生は薄っぺらなものになります。

 

 惰性で仲間とダラダラ会話したりゲームをしたりする時間は極力減らし、その分の時間やお金を異性との恋愛に使う。あえて繰り返しますが、つらいことを避けて、居心地のいい仲間と同じ話をしていても何も変わりません。(pp.154-155)