「自分に制御できないことには関心がない」(松井秀喜)

西村欣也「<EYE>桜のような散り際だった」朝日新聞2012年12月29日より。

松井の口癖があった。「自分にコントロール出来ることと、出来ないことを分けて、出来ないことに関心を持たないことですよ」。ニューヨークに渡った1年目。不振にあえいだ春先、地元メディアにバッシングされた。「記者が書くことは僕には制御できない。だから何を書かれても関心がないんです」。心配する僕を、逆になだめるように言った。

裏を返せば、自分にコントロールできることはすべてやる。そのことが、彼の背骨を貫いて常にあった。