2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

スウェーデン型福祉国家は理想なのか?(上野千鶴子)

上野千鶴子『ナショナリズムとジェンダー』青土社、1998年より。 「最近の報道によれば(『朝日新聞』1997.8.26)スウェーデン政府は、一九三五-七六年にかけて「劣った人」「多産の独身女性」「異常者」「ジプシー」など六万人の人々に、断種法にもとづい…

「国際政治の多くの本は読者に「私は何かできる」という感覚を持たせていない」

シンシア・エンロー『策略:女性を軍事化する国際政治』岩波書店、2006年より。 「「それで?」と人々は尋ねるかもしれない。国際政治の本は「私は何かできる」という感覚を読者にもたせるべきだ。なのに多くの国際政治の本はそうしていない。……人々は「国際…

「労働者は自分の仕事を減らすために努力する」

幻冬舎のサイトに載っていたマルクスの『賃労働と資本』のレビューが面白かったので、備忘録に残しておきます。 坂口孝則「カール・マルクス『賃労働と資本』で気づく 日本人の給料が上がらないのは牛丼が安いままだからかもしれない」より。 https://www.ge…

1995年9月4日に沖縄で何が起こったのか――12 歳の少女暴行事件

シンシア・エンロー『策略:女性を軍事化する国際政治』(上野千鶴子監訳、佐藤文香訳)岩波書店、2006年より。 「小学六年生の沖縄の少女をレイプして起訴された、三人の若いアメリカ人男性の誰にも前科はなかった。三人とも、テキサス州やジョージア州の貧…