2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧
村本大輔『おれは無関心なあなたを傷つけたい』ダイヤモンド社、2020年より。 志村けんさん以外でもたくさんの人たちがコロナで亡くなり、テラスハウスの女の子以外でもたくさんの人たちがネットの誹謗中傷で命を断っている。 知っている人が死なないと意識…
chihiro.jp 人はよく若かったときのことを、とくに女の人は娘ざかりの美しかったころのことを何にもましていい時であったように語ります。けれど私は自分をふりかえってみて、娘時代がよかったとはどうしても思えないのです。 もちろんいまの私がもうりっぱ…
村本大輔『おれは無関心なあなたを傷つけたい』ダイヤモンド社、2020年より。 僕たちは、よくニュースで「情報」を得るとか、熊本の被災地の「情報」を教えてとか、よく「情報」という言葉を使う。テレビや新聞、ネットニュースからも「情報」を得る。 僕が…
金子哲雄『僕の死に方:エンディングダイアリー500日』小学館文庫、2014年。 友人に教えてもらって読み始めた本書。面白くて一気に読了してしまった。金子さんの死の受け入れ方がもう見事としか言いようがない。もちろんそれは周りの方々にしかわからない苦…
亀井勝一郎「『あすなろ物語』について」(井上靖『あすなろ物語』新潮文庫、1954年)より。 やがて人間は一つの諦念に達するようである。「樹木は伸びても天に達しないことになっている」というのがそれである。「あすなろ」の悲しみは、永久に檜になれない…
岡田斗司夫『いつまでもデブと思うなよ』新潮新書、2007年より。 ダイエット法で成功した人は、二〇〇人のうち一〇人。つまり成功率は五%。 この場合の”成功”というのは、いちおう「目標体重に達した人」という意味だ。一〇〇人のうち九五人が目標体重に達…
千葉雅也『勉強の哲学:来たるべきバカのために』文藝春秋、2017年より。 読書の完璧主義を治療するにあたって、フランスの高名な文学研究者であるピエール・バイヤールの『読んでいない本について堂々と語る方法』(ちくま学芸文庫、二〇一六年)は、ひじょ…
西部邁『死生論』ハルキ文庫、1997年より。 物質的な繁栄のなかで現代人は退屈や焦燥といった類の心理的葛藤に苛まれている。そうならば、ことのついでに、近代そのものを批評するという文脈で、しかもその批評を実行につなげるという脈略で、簡便死というイ…
他人を拘束しようとする人は自分をも不自由にしている。サルトルは生涯のパートナーだったボーヴォワールとの関係において自由を実践してみせました。ただ、二人とも嫉妬と全く無縁というわけではなかったことが本書で書かれています。 「女性を哲学的に考え…