2019-01-01から1年間の記事一覧
田嶋陽子『愛という名の支配』(新潮文庫、2019年)より。 ※強調・下線は引用者 「女はペットとおなじだと言われて、「でもそれでも、あんなにペットは愛されているじゃない」と言う人もいるでしょう。近ごろは病院で手厚い看護も受けられるし、おいしいキャ…
これは一部を引用するのではなく、ぜひ全文読んでほしい記事。 「ああ、そういうことだったのか」と非常に合点がゆく内容でした。 synodos.jp
田嶋陽子『愛という名の支配』新潮文庫、2019年より。 「私のように結婚を拒否した女は“逃亡ドレイ”です。甲板の上でハイレグをはいたり、巨乳を強調したり、はだかに近い格好をしたりして、お色気で男を支配しているかのような女の子たちは“快楽ドレイ”です…
菅原圭『お金持ちが肝に銘じているちょっとした習慣』(河出書房新社、2017年)より 「これまで長くお付き合いを続けてきた成功者たちは、その後も順調にビジネスを伸ばし、さらにお金持ちになっている。中には荒波のような経済変動に巻き込まれて破綻した人…
林修『林修の仕事原論:壁を破る37の方法』(青春出版社、2014年)より (※引用は新書版ではなく単行本から) 極論ですが、僕は基本的に仕事と家庭以外の人間関係はいらないと思っています。この二つの関係を強固にしていれば、人生はなんとかなるものです。…
林修『林修の仕事原論:壁を破る37の方法』(青春出版社、2014年)より (※引用は新書版ではなく単行本から) そもそも、コミュニケーションは「始まる前に終わっている」というのが僕の持論ですが、女性の場合は特にそれが顕著です。問題が生じたときや協力…
山崎雅弘『歴史戦と思想戦―歴史問題の読み解き方』集英社新書、2019年より。 「本書をここまで読まれた方なら、猪口邦子らが海外の「二〇〇人を越える人たち」に送付した二冊の書物が、なぜ受け取った歴史学者やジャーナリストに強い不快感や嫌悪感を覚えさ…
山崎雅弘『歴史戦と思想戦―歴史問題の読み解き方』集英社新書、2019年より。 「筆者の認識では、近現代における「権威主義国」に共通する特徴として、以下のようなものが挙げられます。 【1】時の国家指導者の判断は常に正しいと見なす「国家指導者の権威化…
エーリッヒ・フロム『自由からの逃走』(日高六郎訳)東京創元社、1965年より ※下線・〔〕内は引用者 「〔権威主義的性格の〕注意すべきもっとも重要な特徴は、力にたいする態度である。権威主義的性格にとっては、すべての存在は二つにわかれる。力をもつも…
山崎雅弘『歴史戦と思想戦―歴史問題の読み解き方』集英社新書、2019年より。 「歴史研究とは、過去の出来事について、その全体像を解明するために細部の事実関係を丁寧に検証していくことであり、研究の成果がどんな結論になるのかは、作業を進めている時点…
山口智美、能川元一、テッサ・モーリス-スズキ、小山エミ『海を渡る「慰安婦」問題:右派の「歴史戦」を問う』(岩波書店、2016年)より 「最後に指摘しておきたいのは、右派論壇が日本軍「慰安婦」問題、南京大虐殺をめぐる国内の“論争”には完全に勝利して…
後藤健二『ルワンダの祈り:内戦を生きのびた家族の物語』汐文社、2008年より 「虐殺の時、女性に暴行することが武器のひとつとして使われたんです。」 「武器?」 「はい。男たちはフツ族の民兵の中に、女性をねらって暴行するグループを組織したのです。そ…
https://www.fsa.go.jp/singi/singi_kinyu/tosin/20190603.html 先日の国会でも論争を引き起こすことになった金融審議会「市場ワーキング・グループ」の報告書。約50ページに及ぶこの文書を読んでみたが、自分のような金融の素人にも大変わかりやすい言葉で…
読売新聞大阪本社社会部『性暴力』中央公論新社、2011年より 「「性暴力は、性欲だけでは説明できない」。少年鑑別所の専門官や刑務所の矯正処遇官を務めてきた藤岡淳子・大阪大教授(非行臨床心理学)は、加害者の心理をこう指摘する」(p.73) 「自分に対…
読売新聞大阪本社社会部『性暴力』中央公論新社、2011年より 「あなたが、家族が、そして恋人が、性暴力にあったらどうしますか 心の痛み、苦しみを超えて語られる真実 坂田記念ジャーナリズム賞特別賞受賞の新聞連載を書籍化」(帯) 「二〇〇四年七月。深…
魚川祐司『仏教思想のゼロポイント:「悟り」とは何か』新潮社、2015年より 「ゴータマ・ブッダの教えは、現代日本人である私たちにとっても、「人間として正しく生きる道」であり得るのかどうか、ということである。 結論から言えば、そのように彼の教えを…
一橋文哉『オウム真理教事件とは何だったのか?』PHP新書、2018年より 「山梨県上九一色村の第七サティアン周辺で九四年七月頃から度々、異臭騒ぎが起きていることを知った神奈川県警の捜査員は密かに越境捜査を行い、教団施設の張り込みや内偵捜査を続けた…
宮城大蔵・渡辺豪『普天間・辺野古 歪められた二〇年』集英社新書、2016年より 「長年にわたる沖縄の過重な基地の負担を軽減するために、最も危険な普天間基地を返還する。その「決断」がなぜ、辺野古への新基地建設強行へと転じてしまったのか」(p.216) …
椰月美智子『るり姉』双葉文庫、2012年 3年くらい前、生前の母に病床で読んで元気出してもらおうと思って贈った本。結局文庫本一冊読む力も回復できずに母は逝ってしまった。読まれることのなかったこの文庫本は、いま自分の手元にある。 人間の生命力が迸(…
内田樹『日本辺境論』(新潮新書、2009年)より ※強調は引用者 「今、国政にかかわる問いはほとんどの場合、「イエスかノーか」という政策上の二者択一でしか示されません。「このままでは日本は滅びる」というファナティックな(そしてうんざりするほど定型…
宮城大蔵、渡辺豪『普天間・辺野古 歪められた二〇年』(集英社新書、2016年)より 「「最低でも県外」に限らず、鳩山が掲げたさまざまな「理想論」そのものが「馬鹿げたこと」だと見なされるような風潮を蔓延させることになったのが、鳩山そして鳩山政権が…
梯久美子『世紀のラブレター』(新潮新書、2008年)より 「旅先、獄中、そしてもうひとつ、夫婦間で愛の手紙がやりとりされる状況がある。どちらかが病に倒れ、明日をも知れない状態になったときである。病は、夫婦の愛情をあらためて確認するきっかけともな…
クリスチャン・ブローズ「AIと未来の戦争――アメリカが軍事的に衰退する理由」『フォーリン・アフェアーズ・リポート』2019年6月号より。 「この20年にわたってアメリカが中東での紛争に気をとられている間に、中国とロシアなどのライバル国は戦略を細かに検…
文化政策には目先の数値や効果とは異なる尺度が必要な場合もある。その好例がJETプログラム(語学指導等を行なう外国青年招致事業)だ。元々は外国語教育と国際交流の促進支援を通じた日本の地方自治体の国際化を目的として一九八七年に始まった事業だが…
「米国人の社会学者があるセミナーで吐露したエピソードは興味深い。少年期にハバナ(キューバ)からマイアミ(米フロリダ州)に移住した彼は、ずっと「よそ者」感覚に苛まれ、全米有数の大学で教鞭を執り始めてからも、自らを「キューバ人」と紹介し続け、…
「構築主義の考え方には大きな影響を受けたものの、それとて、ある程度慣れ親しんでくると、いわば食材こそ違え、調理法も完成品もマンネリ化している気がした。「初めに結論ありき」のごとく、権力批判そのものが目的であり、結論であり、正義であるかのよ…
「保守とリベラル、右派と左派、現実主義と理想主義、タカ派とハト派、性悪説と性善説、悲観主義と楽観主義……。「二項対立の発想は古い」と繰り返されてはいるものの、社会や文化にまつわる自らの立場をこうしたイデオロギーの座標軸に位置づけようとする誘…
「文化の政策的価値を「不純」なものとして退ける芸術至上主義的な解釈を私自身は何ら否定しないが、それだけが文化のあるべき姿だとも思わない。さらに言えば、文化の政治性に対する批判的・懐疑的な視点はすこぶる大切だが、同様に、文化の真性性や純粋性…
「領土問題に関しては、あくまで「法の支配」の原理原則に基づき、必要とあれば、公明正大に、国際的な枠組みのなかで争うことも厭わない姿勢を示すことが肝要だろう。歴史認識に関しては、同じ国内であっても一致することは難しい。外国との間であれば尚更…
「お金をもらって仕事をしている以上、すべてのビジネスマンはプロフェッショナルです。そのプロフェッショナルが丹精込めた仕事に、お客さんというその道の素人が平気でクレームをつけてくる――。そのとき、プロのプライドは揺らぎます。しかし、そういうと…