2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

安寿と厨子王、悲しき人買いの伝説

絵本や児童書の世界というのは奥が深い。 この分野に関しては自分もあまり強くないので、こういうのはやはり専門家の紹介に頼ることが多い。 どこで読んだのかは忘れてしまったが、あるところで誰かが「今でも『安寿と厨子王』を読んで涙する子供がいる」と…

公共図書館関連、2冊

公共図書館の論点整理 (図書館の現場 7) (図書館の現場 7)作者: 田村俊作,小川俊彦出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2008/02/21メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 77回この商品を含むブログ (17件) を見る浦安図書館を支える人びと―図書館のアイデンティ…

雨宮処凛『プレカリアート』書評

プレカリアート―デジタル日雇い世代の不安な生き方 (新書y)作者: 雨宮処凛出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2007/10メディア: 新書購入: 2人 クリック: 59回この商品を含むブログ (38件) を見る本書のタイトルである「プレカリアート」という言葉は、イタリア…

秋葉原の事件について

こういう事件が起きると、本当にいろいろな情報が飛び交う。なんでも鵜呑みにして決め付けないことである。 昨日の日記「人はなぜ差別するのか」でも書いたことだが、人間は目の前で理解不能なことが起こると、なんとかして自分が理解できる枠内に収めようと…

人はなぜ差別するのか

人間は「わからないという状態」を最も恐れる生き物である。自分に理解のできないもの、自分の認識の限界を大きく超えるものに対しては、人は強い否定的感情を抱く。 例えば、何年か前にニュースで有名になったハンセン病。ハンセン病について詳細を知ってい…

水島宏明『ネットカフェ難民と貧困ニッポン』書評

ネットカフェ難民と貧困ニッポン (日テレノンフィクション 1) (日テレBOOKS―日テレノンフィクション)作者: 水島宏明出版社/メーカー: 日本テレビ放送網発売日: 2007/12/20メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 5人 クリック: 68回この商品を含むブログ (28…

図書館のレファレンス・サービス

実践型レファレンス・サービス入門 (JLA図書館実践シリーズ (1))作者: 斎藤文男,藤村せつ子出版社/メーカー: 日本図書館協会発売日: 2004/08メディア: 単行本 クリック: 39回この商品を含むブログ (2件) を見る図書館関連の本をいくつか読んでいると、日本の…

心に残る映画:『ホテル・ルワンダ』

とんでもない衝撃の映画だった…。これは見たあとしばらく立ち直れない。間違いなく今までに見た映画のベスト3に入る。以前にフローラン・ダバディが著書『「タンポポの国」の中の私』の中で、「映画はアートであってエンターテインメントではない」「映画館…

心に残る映画:『インサイダー』――真のパートナーとは?

最初見た時の感動があまりに強くて、自分でDVDを買ってしまった映画がある。それがアル・パチーノ、ラッセル・クロウ主演の『インサイダー』である。大手タバコ会社の研究部門で働くワイガンド博士(ラッセル・クロウ)が、解雇されたのを機に内部告発を…

「Goodwill Hunting」名シーン――一番大切なものとは?

Good Will Hunting: A Screenplay作者: Ben Affleck,Matt Damon出版社/メーカー: Miramax発売日: 1997/12/01メディア: ペーパーバック購入: 1人 クリック: 59回この商品を含むブログ (1件) を見る今までに見てきた映画の数は数え切れないが、どうしても忘れ…