ギャリー・アルセン『アメリカ暮らしの常識・非常識』(小松哲史訳)(ジャパンタイムズ、1992年)書評

sunchan20042005-01-29


読みやすいアメリカ人論。ただ、訳者は「偏りがない」と評価するけど、自分にはやっぱりアメリカ人がアメリカ人を論じることの限界も目に付くように思われた。全体的に「アメリカ人はこうなんだから仕方がない」という考えで一貫していて、悪いところは直そうといった考えはあまりないようだ。しかし、アイオワ大学で19年間留学生アドバイザーを務めてきた著者の、異文化コミュニケーションに対する自信がみなぎっているようにも感じられた。

ゲイ人口がますます増えつつあるアメリカだからなのか、アメリカ人は他人との身体的接触(特に男同士)に過敏に反応すると書かれていたのが、なんともアメリカ的だなあと思わされた。おそらく満員電車などもってのほかなんでしょうね。