アームストロングの精神


1969年に人類で初めて月面に降り立った男、ニール・アームストロングの追悼記事。「信仰に基づく進歩などというものはない(there is no such thing as faith-based progress)」という筆者の言葉が印象的でした。科学を軽視することに警鐘を鳴らし、アームストロングやケネディの精神を思い出そうと説く記事。
http://www.foreignpolicy.com/articles/2012/08/27/beyond_belief

以下はこの記事からの抜粋の訳。

「我々は、宗教原理主義と極端主義が政治的言説においてあまりにも強い役割を手にした時代に生きている。そこでは両政党の主流の政治家たちは一部の聖職者たちのばかげた言葉と、知識を自分たちの脆弱な哲学に対する脅威と見なしている無知な人々たちに頭を垂れている。これは新しい現象ではない。ガリレオも同じものを目にした。しかし今はもう2010年代なのだ。我々はそれら全てをすでに乗り越えてきたと思っていたはずだ。

放送電波に耳を傾ければ、オバマ大統領が宗教に対して戦争をしかけていると非難する広告を耳にする。しかしあなたは、宗教的・政治的極端主義が科学や数学や、さらには歴史――右翼の政治イデオロギーに合わない全ての歴史的事実――に対してまでも戦争をしかけていると言って同じように怒っているのを耳にしたことがあるだろうか。それは、アームストロングの精神や宇宙計画に対する戦争を意味するだけでなく、ルネッサンスの精神、啓蒙主義産業革命、IT革命、そして進歩そのものに対する戦争なのである。」