ディカプリオ版『華麗なるギャツビー』

フィッツジェラルドの名著『グレート・ギャツビー』を映画化したもの。観終わったあと、とても寂しい気持ちになる映画。主演のディカプリオは、この小説を読む誰もが、登場する人々がどんな人物なのかそれぞれに解釈できるのがこの小説の良いところだと言う。ギャツビーの弱さを自分に重ね合せて見られるところが、この映画の良いところかも知れない。

「僕が15歳のころ中学校で読んだ記憶の中の『ギャツビー』は、大人になってから読んだ『ギャツビー』とは大きく異なっていました。中学時代の記憶にあるのは、一人のどうしようもないロマンチスト、それが一人の女性をひたすら愛し、堂々と彼女の手を取れるようになるため巨万の富を築いたというものでした。ところが大人になって再読すると、驚くほど引き込まれました。(中略)この映画の中心にいるのは、信じられないほど空虚な男なのです。」


「自分が年齢を重ねたことで新しい意味を帯びたわけで、それが、この小説のとても素晴らしいところだと思います。この小説を読む誰もが、登場する人々がどんな人物なのか、それぞれに解釈をします。」

(以上、English Journal 2013年11月号インタビューでのディカプリオの発言より。)