日米地図比較:DC対東京

 


中学生の時、地理の授業で配布された地図帳を見るのが大好きで、地理という科目はそれほど得意ではなかったけれど、地図だけは学校でも家に帰ってからもよく見ていた。日本地図にしても世界地図にしても、見ているだけでとても楽しい。


自分は自他ともに認める方向音痴なので、新しく住むことになる街の地図は必ず買うことにしている。とはいっても今手元にあるのは東京と愛知だけだが。愛用しているのは昭文社のニューエストシリーズ。書店の店頭でいろいろ見てみたのだけど、やっぱり自分は一番昭文社のが見やすいと思う。このシリーズでは東京都、愛知県、大阪府の3冊を持っている。(なぜ大阪を持っているかというと、留学前にビザの面接のために大阪のアメリ総領事館に泊まりがけで行くことになり、面接当日に迷って遅刻するのを恐れたためである。)


そしてワシントンDCでも当然地図を買った。使っていたのはADC The Map Peopleから出ている「Metro Washington, DC」という地図。写真の地図は「Greater Washington, DC」で自分が所有していたのとは異なるが、同じシリーズのものである。


これらの地図を常にリュックに入れて持ち歩き、徒歩にせよ自転車にせよ外出中に何度も出しては見ていた。今もその習慣は続いている。


そして地図そのものも、写真を見てわかる通り、(当たり前と言えば当たり前だが)日本とアメリカのものでは全然見た目が違う。日本人だから漢字のほうが自然と視覚に訴えるせいだろうが、やはり昭文社の地図のほうが見やすく感じる。


 


違う点は


・日本の地図のほうが色の種類が多い。


アメリカの地図は公的な建物しか地図に載ってないが、日本の地図ではアメリカの地図には載っていない小さい郵便局や保育園・幼稚園の他に、コンビニ、レストラン、ガソリンスタンド、書店もそれぞれ記号で記されており、滝や温泉や工場まで記されている。


・日本の地図にはバス路線とほとんどのバス停留所が記されている。


といった点にまずは気がつく。


また、アメリカの場合、住所はストリートと番地という形式になっており、日本のように町やそれ以下の行政区分が住所になっている形式とは異なるため、日本の地図のほうが細かい町名とその中の番地の数字がとても細かく書き込まれている。アメリカの地図ではストリートごとに数百飛びくらいに数字が書かれているだけである。逆に言えば、アメリカの地図のほうがごちゃごちゃしていなくて、すっきりして見えるとも言える。


またこれはワシントンDCの場合だが、写真の地図からもわかるとおり、DCはキャピトル・ヒル(米連邦議会)を起点にして、東西に延びるストリートがアルファベット順に、南北に延びるストリートが数字順になっているため、地図上でもストリートの場所は比較的見つけやすい。


それから日本の地図には、街の中心や繁華街など重要な箇所については拡大図も載っており、その拡大地図では建物も立体的に描かれていてとても見やすい。


これはあくまでDCと東京の、しかも昭文社とADCの地図を比較したにすぎないので、他にもっと違うタイプの地図が日米ともにあるはずだと思う。とりあえず自分が愛用していた地図を比較してみたら、それぞれ一長一短あることがわかったというだけのことである。