「絶対的な自信を持っている人間などいない」(落合博満)

采配

采配

「不安もなく生きていたり、絶対的な自信を持っている人間などいない」

私が半強制的なポスト・シーズンの練習で学んだのは、「不安だから練習する」という原則である。試合開始まで横になって寛ぎ、プレイボールがかかってグラウンドに出れば活躍する。そんな選手になれたら練習は必要ない。私もそういう選手になりたかった。だが、どんなに練習してもそれほどの選手になるのは不可能であり、誰もが何らかの不安を抱えてプレーしているからこそ、少しでも不安を払拭しようと練習するのだ。

また、「これをやっておけば絶対に大丈夫」という練習方法もない。だから、どんな仕事にも不安は常につきまとうものなのだ。不安を拭い去れず、「俺は自信がない」とひるんでいては進歩がない。誰もが不安を抱えているからこそ、試行錯誤しながら努力を続けられるのである。そう考え、自分はどんな練習(努力)をすればいいのか考え抜くことが大切なのだ。(落合博満『采配』32頁)

レギュラーになって活躍したいと思うなら、

(1) できないことをできるようになるまで努力し
(2) できるようになったら、その確率を高める工夫をし
(3) 高い確率でできることは、その質をさらに高めていく

この段階を踏まなければならない。(103頁)