怒りを飼い馴らすということ

「怒り」が消える心のトレーニング

誰もが常識でわかっていることでも、改めて言われてみると耳が痛すぎてなんも反論できん…。
怒りは人生を壊す唯一の感情です。怒りによってとっさに発した一言が、今まで積み上げてきた人間関係や信頼関係、キャリアをすべて台無しにすることがあります。(p.2)

重要なのは、相手を打ち負かすことを目標としないこと。怒っているとどうしても攻撃的な表現が出てしまいますが、それでは相手は反発するだけ。反発されると余計にイライラして、さらに攻撃性を増すという悪循環が生まれます。(p.15)

判断基準は「後悔するかどうか」です。怒ったほうがよいのは「怒らないと後悔すること」、怒るべきでないのは「怒ったら後悔すること」です。後で「やっぱり言えばよかった」と後悔するなら、怒ったほうがよいと言えます。(p.121)

過去を変えることはできませんし、過去の怒りの原因も変えることができません。過去の出来事への怒りは一刻も早く手放すべきです。(p.128)

過去を持ち出すのも、「いつも」「絶対」という言葉を使いがちなのも、いかに自分が怒っていて、自分が正しいかを強調したいから。(中略)しかし、「関係のないことで文句を言われた」と、怒られる側が不信感を持った時点でリクエストは通りません。問題がすり替わってしまわないよう、過去の怒りを強調しないようにしましょう。(p.167)

自分自身がトラブルに巻き込まれてしまったら、どうすればいいでしょうか。たとえば、すれ違いざまに肩が当たって「なんだよ!」と文句を言われたようなケースです。このような場合、自分に非がないとしても、さっと一言謝ってしまいましょう。ここで謝れなかったり、謝っても後からイライラしてしまうのは、物事を勝ち負けで考えるからです。自分が悪くないのに謝ったり、逃げたりするのは「負け」だと感じていないでしょうか。しかし、このようなトラブルに勝ち負けなどありません。謝って逃げたとしても、あなたの価値を落とすことにはならないのです。勝ち負けという思考から解放されると、人生が楽になります。(p.191)

私は基本的にSNS経由の知らない人からのメッセージに返信はしません。やめてしまうのも一つの手です。不快な情報にわざわざ近づく必要はないからです。何を書かれても、目にしなければ書かれていないのと一緒です。(p.195)